同人ゲーム感想
ゆにっとちーず様の『ご主人さまにあ』をプレイしました。せっかくだから感想を羅列してみようと思います。プレイした人にしかわからないような内容になるけれども。
このゲームのジャンルは、公式いわく人生蹂躙ノベルらしいです。そのジャンル名に偽りのない内容だったように思います。
このようなジャンル名と、実際のゲームの内容により、みつ希をはじめとした登場人物たちの人生を、覗き見るというかたちで蹂躙してしまったのだということを、強く感じさせられました。
極端な話、この作品に限らず、物語なんてものは、読むことで登場人物を蹂躙することになるとは思うのですが、この作品はとくに、「自分は己の娯楽のために、登場人物らを食い物にしている」ということを強く意識させられます。
フィクションなんだから実在人物に対してそのような仕打ちをしているわけではないといっても、やはり思うところはある。
そもそも私は、ノンフィクションであろうと関係なく、自分の欲望のままに他者の暴かれた人生を視姦しているのではないだろうか……そもそも、そんなことをしたことのない人間なんていないんじゃないか……? たとえば世界史だとか日本史だとか、国語だとかの学校教育でも、似たようなことをしているのだし……偉人や文豪の人生を詳らかにするというような。
と、いうように、こんなことをぐるぐると考えるはめになりました。
ゲームのなかに、「屍奪鬼」(べつに人外というわけではないです。みつ希のモノローグでこのように呼ばれていました)という男が出てきます。この男は、私のような、登場人物の不幸な話が大好きなプレイヤーの権化のような人間です。
不幸な女の子の話が大好きで、それが高じて自殺した女の子の遺書を集めることを趣味とした、どうしようもない人間です。しかし自分のそのどうしようもなさを理解している、ある意味では理性的な人間です。
作中では「屍奪鬼」のどうしようもなさを存分に描写しておきながら、しかし断罪されるわけでもなく、みつ希と(言ってしまえば)共存しています。(6/27途中)
途中で切れていたのを見つけたので供養。(8/26)